本州・四国・九州、朝鮮、中国に分布しています。8~10月に淡い紫紅色の小さな花をつけ、花を観賞するだけでなく芳香剤として、万葉の昔から親しまれてきました。
生草のままではほとんど無香ですが、やや乾燥すると桜餅の葉のような良い香りを放ちます。
かつては日本各地の河原などに群生していましたが、今は減少して環境省のレッドリストでは「準絶滅危惧種(NT)」に指定されています。
「フジバカマ」と称する植物が観賞用として園芸店で入手できますが、ほとんどの場合は本種ではなく、同属他種または本種との雑種です。
「朱雀の庭」のフジバカマは、西京区大原野で発見された原種を栽培・繁殖させてもので、大変貴重です。